IX 賢帝の世紀

あちこちでこの巻が面白いと聞いたので、積ん読の前の巻を飛ばして、文庫を買って読んでみた。まあ、すでに紹介されている感想と私もまったく同じなんだけど、塩野七生は悪人を書くより、こういうよき指導者を書かせた方が筆が乗るというのはそのとおりだと思います。
偉大なる歴史家にある「毒」についての記述があるけど、まさに塩野七生にもあてはまるような気がします。敵味方を増やし有名になっていく天才というより、地味な努力を続け、目立たない存在としてあり続ける才能を感じます。

ローマ人の物語〈24〉賢帝の世紀〈上〉 (新潮文庫)

ローマ人の物語〈24〉賢帝の世紀〈上〉 (新潮文庫)