「24 -TWENTY FOUR-」シーズンIV

去年の10月に地上波で放送されたものを土曜から今朝にかけて一気に見ました。
このドラマはみんなも言ってるし、おそらく制作陣も認識しているけど、指揮系統やリーダーシップ、現場の判断などについての問題提起に溢れている。リアルタイムで見ているアメリカ人は、「昨日のジャックの行動、どう思う?」なんて意見を言い合いながらその日の仕事を始めてるんじゃないだろうか?
あと、DEATH NOTEが感情面でのサスペンスを避けて、純粋な知的ゲームにしたかったとインタビューで言ってるけど、こっちはもう完全に感情をサスペンスに織り込んでます。その辺、スタンスの違いを感じて面白かった。
キャストが24時間の中で出たり入ったりするんだけど、なんだか明らかに視聴者の反応を見て出したり引っ込めたりしている感じがして、気になりました。「○○の人気がありません」「そうか。再来週には自宅に帰そう」みたいな感じ。もうちょっとさりげなくやってくれよ……ま、アメリカのドラマを見ているとそういうのは慣れてくるもんですが。
二転三転するストーリーは、通して見ると、「お前がそれを言うな」「誰のせいでそうなったんだ」って突っ込みが(いつものように)わんさか出てくるんだけど、もうそれは「24 -TWENTY FOUR-」のお約束であり、楽しむべきものであると思った。
シーズンIIIよりこっちのほうが面白いです。個人的には IV>I=III>II って感じかな?

追記(2007-03-15T01:11:06+09:00)

あと、見ていて思ったことでこれだけは書いておこうと思ったのだ。右翼とか反日とか愛国心とか嫌中とかの感情を横に置いて聞いて欲しい。中国がうらやましかった。
外向的に中国との関係が悪化しそうになるというシーンがあるんだけど、これ、この役目を担えるのは現在は中国だけなんだよね。これがロシアの領事館でも中東諸国のどこかの領事館でも日本領事館でも駄目で、中国領事館でないと駄目なのである。CTUを緊張させ、アメリカ大統領を緊張させ、視聴者を緊張させるには中国領事館でないと駄目なのだ。そういう役をやれるところがうらやましいと思った。
俺ならこの状況を利用するね。「我が中国は、『24』において、わが国に対するすべての扱いを許可した」とか声明出すだけで好感度アップである。さらに、「我が中国は、あらゆるドラマにおいても不当な扱いを許容しない」と声明を出しても、みんなから、「ああ、中国だなあ」と思われるだけである。
かなりおいしいなと思うのは私だけだろうか? おいしいと思うから、うらやましいのである。「24 -TWENTY FOUR-」に日本人が出るとしても、そんなにおいしい役回りにはなれそうにないんだよなあ……。