198-199話
- 作者: 畑健二郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/01/16
- メディア: コミック
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デスノートの大場つぐみがインタビューに答えて、絶対回避不可能な推理をして、それを反対側からまた推理して、というようにストーリーを考えていたと話していたのを思い出した。創作術の本に書いてあったと思うんだけど、敵と味方はどっちも全力で勝ちにいかなくてはいけないそうだ。それで主人公が負けるようならそれは主人公が負けるべきだと。創作術にそういうことが書いてあるということからも分かる通り、実際には主人公だから負けさせられないってことで敵が間抜けだったり主人公に都合のいい行動を取ったりする展開を書いてしまって読者を白けさせる作品が世の中には多いということなんだろう。
ナギが自分の作った敵キャラクターを倒す方法が見つからないと苦悩するのは馬鹿馬鹿しいように見えて実は正しい創作努力であると思う。こういう苦悩もせずに、実は隠していた必殺技があったなんてことを描いてしまう某安西より遥かにマシだ(おおっと失言)。
同時に、こういう苦悩を描ける作者の畑健二郎もなかなかのものだと思った。ちょっと偉そうな書き方になってしまったけど、ようするに感心したということである。