プロパガンダ―広告・政治宣伝のからくりを見抜く
知ったのはこちら。悪用厳禁！「プロパガンダ」: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる。
読んでしみじみ思うことは「この世に真実なんてない」という事実である。よく使われるフレーズだけど、これを読むと、また違う次元で「この世に真実なんてない」と理解する。つまり、大抵の場合、真実なんてないと言いながらそれでもどこかに真実はあると思っている――真実はないのではなく、あるけどそれが分からないだけ――といった意味ととらえていることが多いんだけど、もっと完全な意味で、「真実なんてない」のである。
こんな説明は自分でも書いててうすっぺらいと思うので、やっぱり読んで体験するしかないと思う。この本を読んでて最初にすごいと思ったことは、説得に関しての本であるこの本自体がものすごい説得力を持っていることである。説得のノウハウを紹介している本の説得力が貧弱だったらがっかりだ。本書はそんなことはない。強い説得力をもっている。翻訳もすごい。これだけ頭に入る訳文はそうそうないと思う。
内容と共に、説得力のある文章に触れる目的でも、手放しでおすすめする一冊である。
