03:00 AM〜04:00 AM

関根勤さんには悪いけど,そんなに面白くないぞこれ。はっきりそれを認識する午前3時。
アメリカのドラマにはパニックムービーといわれる一連のジャンルがあり,その中でもさらにいくつかのサブジャンルに分けられる。ディザスタームービーと最近呼ばれるようになった,アルマゲドンとかザ・コアとかゴジラとかデイ・アフター・トゥモローなどのサブジャンルがある一方,別のサブジャンルがある。エアポートシリーズとかがその系譜に入ると思う。そのサブジャンルには名前が与えられてないが,パニック描写そのものに中心を据えたものだ。例をたくさん挙げられないのはあんまり見ていないからであり,それは僕がこのてのサブジャンルを好ましく思ってないからである。そして,この『24』もそこに組み込まれるように思った。
単純な話をめんどくさく引き伸ばしているだけにしか見えないのだ。もちろんこれはリアルタイム進行という足かせのせいもあると思う。省略してもいい時間が省略できないのは,最近の娯楽作品のルールを身につけた製作者としては辛いところだと思う。それでもあえて言うけど,つまらなくなるならリアルタイム進行など要らない。そして,これは結局,次の日になれば2時間の要約にまとめることが可能な作品になってしまっている。
例を挙げよう。ジャックの銃撃戦。カードからある住所を手に入れた主人公が封鎖をかいくぐってその住所へ向かう。そこにいた男が発砲してくる。居合わせた警官と協力して彼を逮捕するが,警官は男に殺される。警官殺しの犯人を警察がCTUに引き渡すはずもなく,ジャックは諦めるが,男はジャックの名前を知っていて,家族についての調べもついてるぞと話す。……クーンツが好きそうな,引き伸ばしのエピソードのように思う。せいぜい,「何らかの組織がジャックについて調べ,行動を起こそうとしている」という事実を提示しているだけで,だったらもっと簡単に出来るはずなのだ。それができないのはこれが,映画より尺の長いテレビドラマだからだと思う。