ランス・アームストロング,ドーピング疑惑

あちこちですでにみんながコメントを出しているけど,「してないだろう」という意見が大多数を占めていてよかったと思う。俺も同じである。英会話教室アメリカの人が,まったくナンセンスだ,フランスがアメリカ嫌いなのは分かるけど,なんだこれは,みたいなことを早口でまくし立ててました。僕は,ランスはドーピングしてないと思うよと言い,日本のサイクルファンもほとんどが同意見だというようなことを言いました。それはよかったと言いつつ,それでもケチをつけられたことに腹を立ててたけど。
毎年のようにドーピング疑惑は浮上して,そのたびにランスが潔白を証明するというのが繰り返されているので,サイクルスポーツファンには(そしておそらくランスにとっても)「ああまたか」程度のものでしかないんだけど,一般人は別の受け取り方をするかもしれない。
疑惑を解釈すると,いくつか要素はある。

強すぎる

見れば分かるけどランスは強い。実際,ウルリッヒがいなかったら俺もドーピングしてんじゃないのと思っていたかもしれない。そういう意味でランスはウルリッヒに感謝しないとね(笑)
圧倒的に強くてドーピングの疑いが濃い(あるいは発覚した)というのは,たとえばベン・ジョンソンとか,ジョイナーとか,名前は挙げたくないけどパンターニなどがいるわけで,ランスをそういう人と姿を重ねてしまうのは分からんでもない。
なんたって強すぎるからね。

チーム全体が強すぎる

ディスカバリーに入るとみんな強くなり,そこから抜けると弱くなるっていうのが事実としてあるので,怪しいといえば怪しい。

睾丸癌とトライアスロン

ランスは元はトライアスロン選手なんだけど,このスポーツではドーピングが確かに多い(と言われている)。で,その手の筋肉増強剤の副作用として,睾丸癌の発症率が上がるという事実がある。だから,ランスのドーピング疑惑はとても根が深いんだと思う。この事実のせいで,疑惑騒動もやろうと思えばいくらでも続けられる。


で,やってないと思う理由。

検査にパスしている

疑惑は単に疑惑のまま。というか,ようするに無罪。

フランスのアメリカ嫌い

アメリカ人が記録を打ち立てたことが面白くないのは確かなようで,日本人のような第三者から見ると,明らかに公正を欠いた視点でものを見ています。フランスは。
自信を持って言えるが,フランス人が優勝したあとにドーピングが発覚して,ほかの国の選手と同じ処分はされないと思う。下手したら疑わしきは罰せずとなるかもしれない。

睾丸癌

上にも書いたけど,癌が発症してから,またドーピングできるとしたら,ちょっとまともじゃない。そんな(確実に優勝できるかどうかも分からないような)リスクの高いドーピングをするかなあ? 俺はそんなことはできないと思う。

疑惑発表後の対応

なんか,疑惑だけ発表して,事実がどうだったかについてはあやふやなまま,華麗にスルーするつもりみたいである。我々もとっとと忘れたほうがよさそうだ。


あ,それとは別に id:filler-pic:20050826 で5回優勝と書かれているけど,7回優勝です。コメント欄がなかったのでトラックバックしておきます。